イギリス王室の起源は、1066年のノルマン・コンクエスト(ノルマン征服)にさかのぼります。フランス・ノルマンディー公ウィリアム1世(征服王)がヘイスティングスの戦いで勝利し、ノルマン朝を開いたことが直接の始まりです。フランス語を公用語とする宮廷文化が導入されました。
PDF



1. ノルマン朝(1066-1154年)
ウィリアム1世(征服王)が1066年のヘイスティングズの戦いでイングランドを制服し、ノルマン朝を開きました。フランス・ノルマンディー公国出身の彼は、封建制度による王権強化を推進し、イングランド王室の原型を確立しました。
2. プランタジネット朝(1154-1399年)
ヘンリー2世がフランス領アンジュー伯として即位し、広大なアンジュー帝国を形成しました。この王朝は百年戦争(1337-1453年)の端緒となり、フランスとの対立が深まりました。
3. ランカスター朝とヨーク朝(1399-1485年)
薔薇戦争(1455-1485年)では、ランカスター家(赤薔薇)とヨーク家(白薔薇)が王位を争い、貴族勢力が衰退しました。この内乱はチューダー朝の台地を準備する結果となります。
4. チューダー朝(1485-1603年)
ヘンリー7世が薔薇戦争を終結させ、絶対王政の基盤を確立。ヘンリー8世は宗教改革でイングランド国教会を創設し、エリザベス1世はスペイン無敵艦隊を破り、イギリスを海洋国家として台頭させました。
5. ステュアート朝(1603-1714年)
スコットランド王家との統合により成立。チャールズ1世の処刑(1649年)と王政復古(1660年)を経て、名誉革命(1688年)で立憲君主制の基礎が築かれました。
6. ハノーヴァー朝(1714-1901年)
ドイツ・ハノーファー家から迎えられたジョージ1世以降、議会主導の政治体制が確立。ヴィクトリア女王時代(1837-1901年)に大英帝国は最盛期を迎えました。
7. ウィンザー朝(1917年-現在)
第一次世界大戦中の反独感情から家名を「サクス=コバーグ=ゴータ」から変更。エリザベス2世(1952-2022年在位)は戦後の王室の象徴としての役割を再定義し、現在のチャールズ3世に至ります。